
ビジポコ編集長に色々教わろうのコーナーです!
今回は才能について。
村上春樹先生は、文章について「基本的には持って生まれたもので決まります」と書いています。
文章を愛する人達にとって、それを言われたらもうどうしようもありません。話は終わりです。
個人的な話で恐縮ですが私は北海道根室市のウニ屋の娘で、将来は親の後をついで社長になろうと思っていました。別に地位にこだわりはないんですけど、自営業でほそぼそと暮らしていけたらなと。
でも、パートナー(夫)と出会って、「彼の方がリーダーに適任じゃん?」と思うようになりました。なぜか周りは彼のいうことを自然に聞くし、私も聞いてしまうし、不思議なリーダーシップを持っているからです。
夫は暑い日に自分のそばにあるはずのハンガーを取らず、「暖房をつけて暑い思いをするか、ハンガーのパーカーを取るか、二択から選ばせてあげるよ」といってきます。暑がりの私はいつのまにかハンガー係に成り下がってしまうのです。なんという指導力でしょう。私もリーダーになりたかったです。
才能は、努力で身につけられるーー
本やネットやセミナーでは、そう書いてあります。でも、とてもじゃないけどそう思えないのです。この世には、生まれついてのタレントがあり、才能と才能が殴り合う世界。
以前、親の開発したウニ塩とウニ醤油が、物産の集まる有楽町道産子プラザで1位をとったことを報告しましたが、どうやってそんなことを成し遂げたのか聞くと、「わからん」と親は言います。要するに、もともと経営やマーケティングの才能なるもの存在し、凡人にはかなわないと私は思うのです。
努力で一定のラインまではいけるかもしれない。文章力も、リーダーシップも、マーケティングも。ファッションも音楽もモテも仕事も。圧倒的な才能の前に努力なんてちっぽけなもの。この現実の前に、恐れおののくしかないのです。
しかし、「凡人でも身につけられる武器があります」とビジポコ編集長・河上はいいます。河上は考えることの専門家で、考え方を学べば凡人でも圧倒的な才能と戦えると。
【ビジポコの学び】
●商売の本質は役立つこと
●誰かの幸せを強く願わないことには成功しない
●失敗しないためには学ぶことが大切
●凡人でも戦える武器、それが考える力やデザインの思考
なぜデザイン思考を学ぶ必要があるのか
「デザイン思考は再現性があり、凡人でも戦える武器なんですよ」とビジポコ編集長・河上はいいます。デザイン思考は方法論。この世は誰かの幸せを強く願わないことには成功しない世の中です。お困りごとを助けてなんぼ。そのために、とりあえず聞くところからスタートしようと、ビジポコでは呼びかけています。
「歯医者さんの悪口をいってみて?」と聞いたら、友達はきっと、虫歯でかかったのに延々とクリーニングされた体験を語り、お金だけかかり続けた話をするかもしれません。お年寄りに聞けば、「自分の歯でかめないのはつらい。肉汁をじゅわーっと感じたい。歯科検診の大切さをもっと早く教えて欲しかった。」と嘆くかもしれません。
そこから、新しい事業のヒントって生まれそうですよね。歯科衛生士さんのビジネスはそこから生まれました。
ビジポコの反響
2021年4月に誕生したばかりの当サイトビジポコに、たくさんの反響をいただいています。3月にはGoogle検索してもビジポコというワードはありませんでした。つまりこの世に存在しない単語だったのです。それが、LINKEDIN、Facebook、Twitter、指名検索のダイレクト流入、誰かがメールでおすすめしてくれたリファラル流入まであります。
反響を拝見していて、感じることは、「応援してください!」とおっしゃる方が多いのです。
「自分は漆塗りがしたいんです。資金を貯めるためにトヨタの期間工になります。寮では漆塗りできないから、お金を貯めて弟子入りできたら、応援してください!」
みなさん応援に飢えています。
一方、コロナ禍で明らかになったのが「応援したい人」の存在です。
応援されたい人、応援したい人が大勢いるのに、助ける技術が不足している現状。人は自分の力で人生を変えていく必要があります。新規事業を通じ、儲けを出して、自分の手で人生を切り開いていく手段としてのデザイン思考。
新規事業ってどうやって作るの?
たとえば、ある超大手保険会社は、データとデジタルを駆使し、圧倒的なリサーチを通じて、『急ブレーキ保険』を作りました。でも、誰も喜びませんでした。また、ある損保会社は、スイスのデジタルヘルスケア企業と業務提携し、膨大な医学データを元に独自の健康指標を開発。しかし、健康意識が高い人はそもそも健康なので、たくさん保険には入ってくれなかったのです。
なぜこんな不幸が起こるのでしょうか。
それは、新規事業の三角形を知らないからだとビジポコ編集長ヤスはいいます。
「役立つ」「儲かる」「できる」の三角形。あるいは、そこに「やりたい」も加えた四角形。
世の中、競争が激しく、私たちは追い立てられるかのように新規事業を作ろうとします。しかも新しいことをやるときは、社内の人や、家族の抵抗も大きく、お金もどんどん出ていくので、めちゃくちゃ反対にあいます。嫌がられて心を折られるのです。ちょこっと成果が出だしたら、みんな態度を一変させるのに・・・。
たとえば、コロナ禍で国が事業再構築補助金などをたくさん配っているので、魅力的に感じますよね。ただ申請はめんどくさいし、補助金を何に使うか考えなければなりません。新規事業のリサーチを調査会社に頼めば、湯水のようにお金が流れていきます。そもそも法人相手の発注は高いのです。
でも、街で人に聞いてみるだけならタダです。SNSで愚痴をぶちまけてもらうのもタダ。
聞いてみようから始まるのがデザイン思考です。電話をかけて聞くのだって、10円ぐらいしかかかりません。
お客さん候補に聞いてみるーーそこから始めるのがデザイン思考です。聞くだけならタダなんですよ。なんで買ってくれたの?なんで買わなかったの?なんで手に取ったのに戻したの?etc・・・ 買うも反応であり、買わないも反応。スルーするのも、手にとってから戻すのも、反応です。
お役立ちと、心に嘘をついている私たち。
しかし、聞いたからといって本当に思っていることをいってくれるとは限りません。世の中、本音で話せる人はごくわずか。みんな心に嘘をついています。たとえば、行きたくもない飲み会に出た日はありませんでしたか? 正直に生きるって技術がいるので、その本音を引き出すのにも技術がいります。
それなのに、なぜ聞くか。それは『価値探し』。自分が何かお役に立てることを探し、お手伝いできることを自分で考えるためのヒントをいただくためだと河上はいいます。
価値がないと、役に立たないと買ってもらえません。
繰り返しになりますが、相手の幸せを願わないことには、成功しない世の中なのです。
世界で一番売れたコピー
最後になりますが、世界で一番売れたキャッチコピーは、「THE LAZY MAN’S WAY TO RICHES(怠け者がリッチになる方法)」です。
人は、「ああ、1日3時間だけ働いて、月100万稼ぎて~」と思うことがありますよね。一方で、仕事が楽しくて10時間連続で働いちゃうことも。
「自分が本当にやりたいことって何だろう?」
と、自分自身にも聞いてみてください。独立する、フリーランスになるとは、意味をたぐりよせること。それは起業でも新規事業でも同じです。怠けたいという本音と、がんばりたい本音と。いつだって意味を求めて、いったりきたり。いつだってそのせめぎ合いなのです。
【ビジポコの学び】
●商売の本質は役立つこと
●誰かの幸せを強く願わないことには成功しない
●失敗しないためには学ぶことが大切
●凡人でも戦える武器、それが考える力やデザインの思考