
ビジポコ編集長は『働きたくないからFIREしたい』になんと答える?のコーナーです。
フリマアプリ・メルカリを楽しんでいる人は多いのではないでしょうか。
断捨離が長い間ブームですし、メルカリは売上を利用してメルカリ内で買い物したり、メルペイを経由してキャッシュレスでお茶が飲めたりと、かなり便利。日本にいてメルカリを使わない人はほぼいないのではないかというぐらいですよね。
そんなメルカリの話を編集会議でしていると、『サブスクは、いつの間にか人生が雑になる』『FIREには落とし穴がある』という話になりました。いま大ブームのサブスクと、そして若者がみんな目指しているとされるFIRE(早期リタイヤ)。
どんな落とし穴があって、なぜ人生が雑になってしまうのでしょうか・・・。今回のビジポコは、人生を雑に過ごすなという話です!
今回のビジポコの学びは、【Amazonプライムなどのサブスクはテキトーに良いことがあるサービス】【サブスクは受け取る側が雑になる】【FIREを目指すと集中力が失われる】【雑に生きない】などをお届けします。
もくじ
メルカリで逆にモノが増えるという落とし穴
ミニマリストまではいかなくとも、シンプルで心地よい暮らしを目指して断捨離する人は多いのではないでしょうか。在宅ワークが普及してきましたし、おうちで心地よく暮らせるためのサービスもたくさん存在します。
また、増えたモノを断捨離するために、メルカリを使います。しかしメルカリには落とし穴があり、売上金(ポイント)を使用してメルカリ内で他のモノが買えてしまうのです。ただ、これでは余計にモノが増え、再販売する際に使う梱包材が場所を取り、断捨離前よりもモノが増えてしまいます。
メルカリはエコ。サブスクみたい
この愚かな体験を編集会議で話したところ、編集長河上は「お金が減らないならエコですね。メルカリでモノを売って、売上金で何か買う。サブスク(サブスクリプション:月額課金)のサービスみたいですね。」と。そして、「サブスクは受け取る側が雑になるんですよ」と、重要な指摘をしたのでした。
サブスクの本質、受け取る側が雑になるとは?
サブスクで受け取る側が雑になる・・・?
不思議に思ってもっと聞きたくなりました。メルカリが断捨離に便利で、さらに売上金でポイントがもらえてさらに買い物できるので余計に散らかるのはわかります。それが買い切りと対照的なサブスクみたいだってこともわかります。でも、「雑になる」とは?
すると、デザイン思考の達人・編集長河上は教えてくれたのです。
「サブスクは、適当につっこんどくと適当に良いことがあるという、適当な暮らしができるサービスです。毎日お水が出るのを東京都水道局に感謝する人はいないように、適当な対応になっちゃうんですね。」
たしかに、”適当に”良いことがある・・・。
「さらに、Amazonの買い物も、無造作に買ってしまうんですね。サブスクは宗教と同じなので、離れないのでいいんですが。」
なるほど!サブスクは宗教!確かにそうですね。編集長河上は、すべてのビジネスを宗教と同じようなものということがあるのですが、確かにその通りです!
Amazonプライムで何を見てる?
ところで、村上春樹は『ノルウェイの森』で「人と同じ本を読んでいたら、人と同じ考え方しかできない」と書いています。(現在、Amazonプライムでは映画版の『ノルウェイの森』は有料になっています。これじゃあ、なかなか見る人はいないですよね。)だってアマプラ(Amazonプライム)では、プライム代金だけで他に無限に映画が見られるのだから・・・。
コンテンツ系のサブスクが大流行だといっても、名作に触れているわけでもなく、なんとなく、テキトーに垂れ流している私たち。しかも、一人一人別でありながら、全体としては皆で同じようにダラダラと同じようなコンテンツを消費している私たち。村上春樹がいうように、「同じ考えしかできない」のではないでしょうか?
給料も安くて良いのでテキトーな働き方で良い
現代人はスマホに縛られています。特に、「ミニマリストは断捨離系の中でも解脱した人みたいな感じで、給料も安いままで構わないので、テキトーな働き方でイイとなっちゃうんですよね」
と、編集長河上は続けます。
な、なるほど・・・。ミニマル(最小限)なインテリアには、どこかしら調和や美が感じられ、憧れる人も多く、素敵ではあるのですが。とにかくお金も何もかも最小限でよいとなりますから、労働時間もわずかになり、ほとんど働かない生活になります。
ハーフFIREが可能になるわけです。気楽で良いなと思う一方で、「稼ぐ力」を育てないまま年齢を重ねていくのは非常に怖いことでもあります。
FIREの落とし穴
いま、FIREはとても憧れられています。1億円は無理でも、3,000万円貯めて6%の配当をもらえば、税引き手取り月12万円。家賃の安い地方に移住し、生活をミニマルにしていれば、少なくとも死にはしません。また、安いサブスクでエンタメを楽しめば、十分に満足できる、という算段をしている若い人もSNSやYouTube上にとても大勢います。
ただFIREは資産構築の過程で、仕事力・稼ぐ力を消滅させてしまう人も多いような気がします。なぜならSNSを見てみると、みんな株価を見ながらあーだこーだと一日中話しており、ぜんぜん仕事に集中していないのです。
資産の上下が気になって、株価が気になって、やるべきことに集中できないーー
これは本当に大きなリスクではないでしょうか。そしてFIREも、そんなに都合良く資産ができるわけもなく、将来、仕事はできないしお金も持ってない人が大量生産される未来もありそうです。
ビジポコの学び
サブスクは受け取る側が雑になり、そしてサブスク頼りのライフスタイルは、がさつな生活に近くなってしまいます。ひとつひとつのモノと買いモノに感謝しながら生活するのとはほど遠くなってしまうのです。
価値観が多様化していますから、がさつに暮らすのもひとつのライフスタイルです。しかし、ミニマルな生活=ひとつひとつを選び抜き徹底的に自己と向き合って暮らす生活、のはずが、AmazonプライムやNetFlixでダラダラと時間を浪費し、エンタメを雑に視聴して、「人と同じ考え方しかできない」になってしまう。それってまあまあ怖いことかもしれません。
とりあえず、サブスクを見直してみましょう!すると家の断捨離をしている場合ではなく、SaaS(クラウド)系サービスを解約する必要があるとわかります。
本当に必要で使っているサービスかどうかを再確認したところ、年間25万円も浮いたので、「今度はお花のサブスクを試してみよう♪」と、何も学習していないのでした・・・。ただ、お花のサブスクも、家にいたら定期的にポストへ花が投函され、受け取り忘れる人も続出するという、受け取り側が雑になるサービスですね。それなら、お花屋さんで買う習慣をつけた方が、よほどQOLが上がります。
がさつに、雑に生きるのもひとつの価値観。しかし、年を取ればいつのまにか身体が動かなくなって頑張りがきかなくなります。じゃあ若いウチはせめて、丁寧とはいわなくとも真摯に生きる必要があるのではないでしょうか。