ビジネスとは元手をどれだけ早く増やすかのゲーム

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ビジポコのライター藤田です。

「経営はゲーム」という言葉を聞いたことがないでしょうか。私は何かのビジネス書でこの言葉を読み、人の生活を左右する経営なる仕事をゲーム感覚でプレイする人がいることに驚きました。

 

しかし、実家で加工したウニを販売するひとりネットショップを開いて、新規事業のスーパーコンサルタントのビジポコ編集長・河上からのわかりやすい話を聞いていると、自分の中で変化が起きてきました。「私にも経営というゲームがプレイできるかも」と思い始めたのです。できるとなると俄然やってみたい!

 

ビジポコは読者のあなたが成長する場所。ぜひ、新規事業の進め方を学んでみてください。

さて、今回のビジポコは、『経営はゲームである』についてお届けします。

スピードが早ければ早いほど良い経営。

 

河上はいいます。「GAFAは、日本企業と比べて馬鹿みたいに経営がしやすい」

「例えば、Amazon以外のGAFAは、驚くほど人を雇っていない。それに、デジタルで完結するビジネスには在庫という概念がない。概念がなければ、管理するための知識も、手間も、実際の損失も発生しない。」

「例えばテスラは、生産が追いついていない状況。これはつまり、作ったら全てが売れる状況なわけです。トヨタは在庫が滞留しないように、ジャストインタイム方式を発明してネジ1本の在庫も極小化しようとしています。在庫のあるトヨタと、そもそも在庫がないテスラとは、別の世界に生きているのと同じなのです」

「こうした経営に必要なコストが小さくなれば、当然ながら投下する資本は小さくて済むし、コストがかからない分リターンも大きくなる」

 

大事なので繰り返すと、小さな投資で大きなリターンを得てる、利益率が高い状態。それが企業としての強さにつながると。

 

「例えば10万円でビジネスを始めます、それが100万円になるのがどれぐらい早いか。資金効率の回収スピードが早ければ早いほど、よいビジネスだと考えられます。売り逃しや在庫捨てによる損失が発生する分をいかに減らせるか。究極は0にできるといい。そうして、投下した資本、最初の10万円をいかに短期間でより大きくできたかを競うのが、経営というゲームです。」

 

デジタル前提なら、素人でも経営できてしまう

編集長河上は続けます。

「いま、中小企業のWebショップが非常に流行っていますが、それはコストがかからないからです。不動産を借りなくていい。家賃で半年分と言ったらそれだけで数百万円から1000万円かかります。それを仕入れとかに使えない、死んだお金をとして払わないといけない。さらには、店として看板を出したり店内を整えたり。簡単にサラリーマンの2~4年分の年収がかかります。年収なので、コツコツ貯金したお金で考えると、10年分ぐらいでしょうか。」

「それと比べると、Webショップは0円で開業できます。売れたら手数料が引かれますが、売れなけれれ店舗費は0円。現金がそっくり手元に残るのです。」

「Webショップの場合は、現金のやりとりもない。これが大きい。現金を毎日数えることも、お釣りを用意しに銀行に行くことも、現金出納帳をつけることも、データ入力の手間もないし、何よりも信頼できる金庫番をおかなくていい。ベンチャーなどで金の持ち逃げをされたという話には尽きませんが、そういったリスクを完全に0にできる。これが、webショップの経営の楽チンさです。」

「小売りをするwebショップの場合は、在庫を抱える可能性があるものの、購入されてから仕入れるといった方法で差額だけ抜くのであれば、在庫リスクも不要。なので、在庫管理もいらないし、帳簿上に在庫の金額が載ることもない。先入先出とかの物流も考えない」

 

「在庫という意味で最強は、youtuberや、アプリ作成。YouTuberの映像コンテンツは、ニュース解説などで蓄積しないものと、コンテンツとして残り続けるものがある。残る場合は、永遠に金を稼げる資産になるわけです。しかも一度アップロードしたら何もしなくていい。営業はYoutubeのアルゴリズムが自動で行ってくれるし、データ管理も勝手にやってくれる。見たいトリスクエストがあったときにTSUTAYAみたいに会員カードをスキャンして・・・なんてことは当然やらないし、そのための人もいらない。」

「営業マンのモチベーションアップのための勉強会や、顧客との交際費もいらない。採用面接もいらないし、パワハラで訴えられることもない。社会保険料の計算もいらない。」

「ね、素人でも経営できるでしょ。」

 

 

中小企業のWebショップは資金効率を考えよう

 

私藤田が始めたウニ屋の小さなネットショップ。実は送料を後納(後払い)にするのに、郵便局が担保をいれろといってきています。貸し付けではなく、昔ながらも現金担保で何十万円も預け入れさせて、彼らは後納のとりっぱぐれを防ごうとしているのです。

 

でも、50万円も郵便局に担保で取られたら、回収をするのに何個ウニを売らないといけないのか・・・。

しかも仕入れのためのお金が必要だし、仕入れ先にお金を払いお客様から入金されるまでの期間を繋ぐための運転資金も必要になる。50万円とは別に、さらに50万円、下手したら100万円ぐらい手元資金がないと運営できない。

それなら、郵便局に50万円担保を入れるよりも、都度払い(発送のたびに支払う)でいいですよね。

そうすれば、最小に用意するお金が50万円減ります。これが小さい資本でビジネスを始められるということです。そして、その小さなお金で仕入れをするので、仕入れた分が全部売れれば売れた途端に、投下した資本を全て回収したことになる。

担保を入れてしまうと、その分をウニを売って回収するので、資金の回転効率が落ちてしまいます。

 

「のんびりでいいや」

「伝票は手書きでいいや」

「伝票を工場に送る際の郵便送料390円は、自腹でいいや」

 

そんな風に甘く考えていたら、いつまでもネットショップはフリマの域をでないのです。

 

「この仕事で食っていく!」

「かかったコストを回収する」

 

というギアチェンジが必要。

入りと出、つまり回転をどんどんして、資金を大きくしていくことが大切になってくるわけです。

 

たとえば、月300万円売り上げてるネットショップを運営していて、利益率が10%強なら、毎月の生活は30万円までできます。(税金とか細かいことは抜きにすると)

そうして回収した270万円で仕入れをして、また300万円売り上げて・・・・。これはまさに自転車操業です。

でも例えば一ヶ月だけ、生活費を10万円に抑えられれば、勝ちに近づくのです。あまった20万円を仕入れに使えて、売上を増やせるから。そこから先は、回転するごとに複利でねずみ算式に増えていきます。そう、ビジネスは複利になるのが面白いところなのです。

 

社長クラスの手が空くことが大事

 

いつも走り回っている社長さんがいたとします。私なんかはいつもはあはあいっていて、今回売れた際のウニ屋さんの伝票も自分で郵便局に取りに行っているわけです。支度こみで往復30分ぐらい取られますし、寄り道しちゃいますから2時間は消えます。

 

経営効率の観点からすると、お金の回転だけではなく、優秀な人の限られた時間を効率的に使うこともポイントです。伝票を取りに行くという誰でもできる行為に2時間をさくより、他にできることはいっぱいあるわけです。たとえばインスタグラム広告の審査を通すとか・・・。

 

それが外注化につながります。外注化は委託先の労務管理も不要で、経営がしやすくなります。広告費だってクリック一つで止められるので、経営は素人でもできるようになるのです。お金と人をいかに効率化していくか。それが経営というゲームに勝つ秘訣。

 

ネットショップは、STORESやBASEで開けばお店代は本当に無料です。売れたら数パーセントの手数料がかかるだけで、実店舗よりも利益率が高くなります。よって、そこに力を入れる経営者が増えるのは自然な流れ。でも、手を取られすぎるのはよくありません。できる限り外注化していくべきなのです。

 

家族なら安く仕入れられる!?

 

ところでウニ屋さんは面白い(興味深い)仕事なので、いろいろな人がいろいろなことを言ってきます。とても高級なものなので、卸である実家から安く仕入れて高く売れば儲かるのでは・・・と「ウニでも売るか」という人がわんさか寄ってきます。

 

そこで、楽をして儲けたいだけなのか。ビジョンに共有できるから一緒に苦労していきたいのか。親はネットショップを営む私をビジネスパートナーとしてちゃんと認めてくれるか、関係構築がちゃんとできるか、今みているのではないか。と河上が教えてくれました。

 

「家族や友人だからといって、安く仕入れて安く売るのは、誰も幸せにならない下の下の下の商売。安く売れば、簡単に商売を始められます。でも、それでは値段で判断するお客さんしか来ない。」

「問屋側も商売なので、いつまでも安く卸すことはできないので、どこかで値上げをする。仕入れ値が上がれば、売値も上げざるを得ない。そうなれば、安さで来ていたお客さんは離れていき商売が行き詰まる。だって、安くすることで売っていたのに、それ以外の売り方を知らないから。で、最後は仕入れさせてもらっていたはずなのに、なぜ値上げしたんだと逆恨みすることになる」

「結局は、正しい値段で仕入れて、高く売るのが、結局は商いをするのに大切」

 

と河上はいいます。

ウニは毎日食べるものではないので、安く売ってあげてもその方が二度と戻ってこなければ、ビジネスが破綻してしまいます。

 

 

経営はゲーム。ルールブックを手に入れよう

 

確かに、すべてを総合すると、「経営はゲーム」なのだとわかります。

今まで、「経営はゲーム」という言葉に苦手意識を持っていたのは、ゲームのルールブックを持っていなかったからなのではないでしょうか。ルールがわからないから、やたらめったら打ちまくって疲弊し、疲れてストップ・・・みたいな感じをくり返してきていた気がします。

 

実家がウニの加工卸という有利なポジションからのスタートで、さらにはビジポコというルールブックも手に入れた。仕入れ値は他社と同じでも、自然のものを安定的に入荷できる可能性が少しでもあるのは、やっぱり強い。

あとは私が考え方をギアチェンジして、腹をくくるだけです。そのためには、のんびりした考え方を少し効率に寄せていく必要があります。

 

 

12月発送分は贈答品で12万円

 

さて、ネットショップをいつまでも売り切れにしておくわけにはいきません。11月発売、12月発送分は、贈答用のみで500グラム12万円で販売することになりそうです。2021年の秋に北海道の東で発生した赤潮の影響で、希少価値が高くなっており、とてもとても価格が値上がりしているのです。上等な木箱と化粧箱に入れて、大切に大切にお届けする予定となりました。

 

500グラム12万円はとてつもない金額ですが、年末に都心の高級鮨店にいくともっともっと高いです。贈り物として受け取った方、贈った方の両方にお喜びいただけるよう、全力でご対応せねばなりません。

 

 

最後に

 

経営はゲーム。であるならルールの理解が必要。ルールブックが読み解けるビジポコに、デザイン思考。この素晴らしい武器を手にして、厳しい経営環境を渡っていきます。

今回の学びをまとめると、以下です。

 

  • 資金が増えるスピードが早いほどよいビジネス
  • Webショップは資金効率が良い
  • 時給が高い人の手をいかに空けるかが勝負
  • 安売りは下の下の下の商売

 

さてさて、どうなるのでしょうか・・・。お楽しみに!

 

 

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ライター藤田は、ウニ屋の娘です。創業者である母親が国の専業主婦1円起業枠でゼロから立ち上げた北海道根室市のウニ屋の娘で、ディスカッションを楽しく学びある記事に仕上げます。

 

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