会社を買うってどう? M&Aしたらいきなり社長も夢じゃない?

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ビジポコ編集長にずばり聞いてみよう!のコーナーです。

 

新規事業は、企業にとって未来を分ける取り組み。

難しいけれど、赤信号が多くてぶつかりそうになるけれど、やらないと生き残れません。

 

ただ、こういう話を聞いたことはありませんか?

 

「300万円くらいで会社を買いなさい」

 

会社を買う、すなわちスモールビジネスのオーナーになれば、もとからできあがった収益の仕組みの上でオーナーとなり、利益の実を裏でかじりながらも地元の雇用にも貢献でき、後継者不足という社会問題への解決の一端を担えるのでは・・・。

 

かくいうライター藤田も、地元の信用金庫のテーブルで、「後継者不足の会社を引き継ぎました!」的なパンフレットを見て、その物珍しさに好奇心が刺激されました。

 

今回のビジポコは、この魅力的な誘惑、「会社を買うってどうよ?」についてビジポコ編集長がズバッと切りましたのでお届けします!

 

【ビジポコの学び】

  • 会社を買う = 自分で手をかけないと動かないお金儲けの仕組み
  • 株・ETF = 自分で手をかけずに動くお金儲けの仕組み
  • 手間がかからずお金が儲かる仕組みなら誰も売らない。てことは基本的に手がかかる。その手間、お金を払ってまで買いますか?

 

会社は買わない方がいい

 

「結論からいうと、会社を買うのは反対ですね」

 

と編集長はいきなり庶民の夢を切って捨てました。

 

「会社を買うってことは仕組みを買うってことです。利益の実をかじるだけなら、投資信託を買うのと同じですし、会社を買うなんてめんどうなことをせずに投信を買っておけばいいと思います。」

 

ふむふむ。じゃあ目的意識が大事になるのでしょうか?

 

「たとえば会社に特許があるとか、優秀な社員を抱えているとか。そういうのならありです。また、法人には人がついてきますから、彼ら/彼女らを食べさせるのが目的なら、ありかもしれません。」

 

買いたい会社の社員さんとつながっている場合や、地縁がある場合などですね。

 

「そうではなく、接点のない会社、しかも市場に出回っているような地元で買い手がつかなかったような会社を買うのは反対です。ただ売りに出されているというだけで、仕組みを買っても仕方ないんですよ。」

 

う゛―む。

 

「それなら、仕組みを新規事業としてゼロから作り上げた方が早いです。中の“芯“が大きい方が早く利益も上がるからです。別に買ったところで、芯そのものが太くなるわけではないですよね。」

 

たしかに、買いたい理由は、“ただ売っている“というだけだったかもしれません。

 

会社を買ってDXしてまわるのか?

 

「そもそも売りに出されているビジネスって、アナログ前提で作られています。つまり、買った会社をDXしてまわらないといけないんですよ!」

 

なんと!

 

「バカみたいじゃないですか。それってつまり、パソコンのできないおじさんにエクセルを教えて回るみたいな仕事が生まれるってことです。これをお金を払ってまで引き受けるなんて・・・といったところです。お金をもらってやるならまだしも、お金を払ってまでは、ちょっとおかしいですよね」

 

でも、『会社を買いましょう』って話を聞いたことはありませんか?

 

「ちっちゃい法人を作って売り飛ばすのはありです。仕組みを作り上げて、利益が上がる体質にして、それを買うのはありです。売り飛ばすのを職業にしている方はいます。シリアルアントレプレナーっていうんですけど。」

 

聞いたことあります!

 

「たとえば、『中国から仕入れてメルカリで売ってます』みたいな会社を作って、誰かに譲渡すると。そういう仕事をするならありですし、そうした人から買うのであればまあ、わからなくもありません。ただ、市場に出回っている会社を買うのは魅力的じゃないです。」

 

本当に魅力的だったら市場に出回る前に席が埋まりますもんね…。恋愛や仕事の案件と同じですね。

 

「事業継承するぐらいなら、自分でゼロから作った方が早いです。たとえば、人生相談ではよく『人を変えるより自分が変わった方が早い』っていいますよね? でも、仕事になるとみんな人が変わると、仕事では人を変えようとしてしまいます。」

 

たしかに、正論です…。

 

「結論としては米国債や投信を買った方が早いです。それかブログアフィリエイトで成功しているちっちゃなサイトを買ってみるとか、ゼロから作って売る経験を積むとか、そっちのほうがいいですよ。」

 

新規事業の目的を問う

 

編集長は続けます。

 

「新規事業にしても、なぜやるのかという目的が大事なんです。ただお金を稼ぎたいだけなのか、今の売り物・プロダクトが微妙なのか。手に入れたい何かがあるから、新規事業があるわけです。それは会社が生き残ること、つまり存続可能なのか。付加価値なのか。」

 

目的。会社を買うというアイデアがいいなと思った私の場合は、地元地域に貢献したいのがありました。お金ももちろんあるとは思いますが…。

 

「次に、『うちの会社はこれができる』の手段ありきで進めてしまう場合があります。いまできることはこれだから、この延長線上で戦おうというやり方。」

 

今あるスキルを活かして戦いたいですから。

 

「しかし、新しく何かができるようになる必要があるのが新規事業です。もし今できないことがあれば、取り入れる必要がありますし、M&Aしてよそから調達してくるのもありです。」

 

既存スキルの活用ではなく、新しく何かができる必要があるわけですね。

 

「じゃあ、何ができるようになったら嬉しいか・・・。何が求められているのか。それが、まず『顧客に話を聞く』ということなのです。」

 

なるほど!デザイン思考の最初『顧客に話しを聞く』ですね。

 

ビジポコの学び

 

「これいけるんじゃない?」と妄想で考えるのではなく、実際に聞いてみること。「こんなのあったら嬉しいですか?」と顧客候補に聞いてみます。すると、何らかの答えが返ってきますので、そこから悩み出す。先に妄想で悩まない。

 

そして、会社を買うなら新規事業をゼロから始めた方がいいということもわかりました。社長になって地域貢献はとても素敵な夢です。しかし、仮にお金を稼ぐとか、すでにできあがった仕組みの上で社長の座に鎮座して役員報酬だけもらおうとか、そういう算段なら投資信託を買った方がいいとのこと。

 

買いたい理由は、ただ売っているからーーーそれではいけないということですね。今回も学びになったのではないでしょうか。

 

【ビジポコの学び】

  • 会社を買う = 自分で手をかけないと動かないお金儲けの仕組み
  • 株・ETF = 自分で手をかけずに動くお金儲けの仕組み
  • 手間がかからずお金が儲かる仕組みなら誰も売らない。てことは基本的に手がかかる。その手間、お金を払ってまで買いますか?

 

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