新規事業のめんどくさ〜い話(けど、知らないから失敗する)

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ビジポコ編集長・河上泰之に新規事業の相談をしてみよう!のコーナーです。

新規事業は、【誰の】【何の課題を】【どう解くか】だと習いました。

 

新規事業に取り組むとき、何が必要なのかをお届けします。

 

新規事業といえば奇抜なことをすれば良いのかというと、そうではなく。かといって、いつものやり方で、同じ顧客に売ればそれは既存事業になってしまいいつの間にか新規事業を検討する方向性がゆらいでしまいます。

 

0→1と1→10とスケールしていくにしても1が重なる。ではその1とはなんで、どうすればいいのかという話です。

 

【ビジポコの学び】

・0→1と1→10は海水と淡水ぐらい異なる

・新規事業はパンチ10発か100発かはわからない

・101発めで相手が倒れるかもしれないので打ち続ける必要がある

・描いた顧客像との接点を見出す

 

 

新規事業の5ステップ

 

新規事業には成立まで5ステップがあります。

まず検討し、ローンチを準備し、売れるかどうか取引してみて、安定的に売る商いの構造を見つけ、構造の型に従って規模を拡大していく。

 

 

――――検討して、準備して、取引をする、最初の1回目が偶然にせよ何にせよ、売れることはあると思います。ただし、取引から商いに引き上げるのは意外と難関な気がするのですが。

 

河上「そうですね、0→1と1→10は1がかぶっていて、ローンチの準備が1です。実はここで海水と淡水ぐらい変わります。0→1の時は、何を売ったらいいのかを探す宝探しゲームです。宝が見つかったとして、ローンチして取引ができたとしても、それが定期的に売れるような構造にならなければその事業は終わりです。つまり1→10の部分では、仕組み化を頑張るということです。

 

河上「リーンキャンバスでいうなら④体験の実現を超えて、⑤広告出店はどこで? となります。」

 

河上「リーンキャンバスは、事業検討までしか使わない方がいますが、事業化しても使い続けていいものです。自分が運営しているビジネスがどんな構造なのかをわかっていないというのは、よくないことですから。」

 

―――リーンキャンバスの④を超えて⑤広告や集客の型を考えるのがいちばん難しい気がします。昔、編集長に「集客のアイデアが思いつかない」と相談したら「考えてないからでは?」と返ってきたことがあります。歯医者さんのWeb制作をしたい!というご相談(リンク)にはYahoo!知恵袋で徹底的に答えるなど、集客にも型があるのでは?

 

河上「コンシューマーを捕まえるならY!知恵袋、士業でやるなら弁護士ドットコムなどやり方が色々あります。歯医者でいうなら情報が残っている場所が売れると考えて、サイトを作ってわざわざ読みに行く価値があればいいわけです。」

 

―――考えが及びません。河上さんは『考えることの専門家』です。考えるとは何を考えればいいのでしょうか?

 

河「『考える』は動詞です。頭の中にある情報を切ったりくっつけたり加工しなおすのです。加工するのですから材料が必要です。材料が足りなければ仕入れにいく。ググったり本を読んだりSNSの誰かの投稿を見たり、現地で話をきたり。考える=思い悩むととらえられがちですが、正確には『調べる』と『思い悩む』を両方やる必要があります。」

 

―――リーンキャンバスの話に戻ると、⑤の広告や集客の型を見つけるのはとても大変そうです。

 

河上「集客でも型があります。10人に話を聞くと3人~4人は似た話をする人達が現れます。(リンク)でもニーズとインサイトは異なるのです。美味しいレストランの情報をテレビで流しても、お店に行列が出来るとは限りません。人は美味しいレストランの番組を見ながらテレビの前でカップラーメンをすすります。『情報として触れていたい』と『お金を払って買いたい』は別の話なのです。」

 

―――なるほど!私もお金がなかったころはグルメ番組をみながらカップラーメンを食べていました。

 

河「でも、『お金がない』とは自分から言い出しづらいですよね。それに『本当は食に興味がない』とは言えないと。」

 

―――たしかに当時は特に『お金がない』と言い出せませんでした。

 

河「そうなると、口に出せない本音が浮かんできます。そうした本音を見つけていくのが大切です。」

 

―――本音は浮かぶかもしれません。そこから集客の型にするには試行錯誤が必要にみえます。

 

河上「たとえばウニの加工品を有楽町どさんこプラザで手に取ってくれる人の間にも、母集団の偏りがあるはずです。特定の価値観の母集団です。その中でどう見られているかを確かめます。聞いてみることからはじめます。道行く人に聞くと、“呼吸”や“間“がわかるのです。座談会は表面的なことしか聞けないので、やるだけ無駄です。街中に出た方が早くて0円です。」

 

―――新規事業って難しいです。

 

河上「蓄積戦略と順次戦略があるとお伝えしました。(リンク) たとえばボクシングでボディブローして、相手が100発で倒れるのか1000発で倒れるのかは見えないところがあります。でももしかしたら1000発打ったのち、あと1発で倒れるかも知れない。アイデアも同じで、1000個だしても1001個めで成功するかもしれない。お客さんに1件話を聞いたり、アイデアを1個出したりが、新規事業にどうインパクトがあるというと我々にはみえないところがあります。それが新規事業を”継続する”ときに一番難しいところです。」

 

―――たしかに、順次戦略(リンク)の方は確実に答えが出そうな雰囲気がするのでそちらに流れてしまいそうになります。

 

河上「法人を運営する中では、新規事業検討はムダに感じても続ける必要があり、続けなければならないのです。考え続けるやり続けることに意味がある領域なので、1個1個の成果、1つ知識を得たときに、全体の中でどんなインパクトがあるかはわからないのです。わからないからこそずっと続ける必要があります。ムダだと感じたとしても本業とは関係ないとしても、情報をかきあつめるところから続けなければならないのです。」

 

ビジポコの学び

 

今回は新規事業を検討し続けることの重要性について学びました。

新規事業といってもいきなり集客のアイデアを考えても難しいです。だから、まず0→1で小さく取引してみて、1→10に拡大してみると。継続的に売れる仕組みを再現し、構造化できればあとは広げていくだけです。

 

あとはリーンキャンバスの⑤を埋めるのにもまた型があるのだと思われます。⑤「顧客像との接点」の部分です。どのようにして課題を抱えたお客様と接点を持つのか。そのアイデアや着眼点についてもビジポコで追ってご紹介したいです!

 

【ビジポコの学び】

・0→1と1→10は海水と淡水ぐらい異なる

・新規事業はパンチ10発か100発かはわからない

・101発めで相手が倒れるかもしれないので打ち続ける必要がある

・描いた顧客像との接点を見出す

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